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予防接種・
インフルエンザワクチン

予防接種について

お子さんの予防接種(ワクチン)には、大きく3つの目的があります。

  • お子さん自身が感染症にかからないため
  • かかった場合でも重症化を防ぐため
  • 周りの人にうつさないため(=集団免疫の獲得)
予防接種について

ワクチンの種類や必要な回数、最適な接種時期は多く、スケジュールを立てるのは分かりづらいこともあります。当院では、お子さまやご家族が安心して接種を受けられるよう、個々の状況に合わせてわかりやすくご説明しています。
初めての方も、どうぞお気軽にご相談ください。

当院では、予防接種専用の入口と待合室を設け、動線を完全に分けています。
安心してご来院ください。

予防接種スケジュール

詳しくは、リンク先の接種スケジュールをご確認ください。

スケジュールが分からない場合は、当院までお気軽にご相談ください。お子さまの状況に合わせて、一緒にスケジュールを立てさせていただきます。

当院で接種可能な予防接種

定期接種(公費)

国や自治体が強く推奨している予防接種です。予防接種法に基づき、地方自治体が実施しており、国が定めた期間内に接種すれば公費(無料)で受けることができます。

任意接種(自費)

任意接種は、希望する方が自費で受ける予防接種です。
対象となる感染症には、感染すると重症化したり、合併症や後遺症が残る可能性のある病気が含まれています。
そのため、任意接種であっても積極的な接種が推奨されています。

当院で接種できる主な任意接種ワクチンは以下のとおりです。

  • ムンプス(おたふくかぜ)
  • インフルエンザ
  • 3種混合(DPT)
  • 不活化ポリオ(IPV)
  • A型肝炎

3種混合(DPT)と不活化ポリオ(IPV)は、年長児(5~7歳)以降での追加接種が日本小児科学会およびWHOから推奨されています。

持参していただくもの

  • 健康保険証
  • 母子健康手帳
  • 予防接種の予診票
  • 各種医療証

自費の予防接種の料金

種類 ワクチン名 料金(税込)
不活化ワクチン インフルエンザ(期間限定) 3歳未満:3,000円、
3歳以上:3,500円
生ワクチン MR(麻疹・風疹) 12,000円
生ワクチン ムンプス 6,000円
生ワクチン 水痘 9,000円
経口生ワクチン ロタリックス/ロタテック 14,000円/10,000円
不活化ワクチン HPV9 1回28,000円
不活化ワクチン 5種混合 20,000円
不活化ワクチン 2種混合 6,500円
不活化ワクチン ヒブ 11,000円
不活化ワクチン 肺炎球菌 13,500円
不活化ワクチン 日本脳炎 7,500円
不活化ワクチン B型肝炎 5,000円
不活化ワクチン 3種混合+ポリオ
(就学前任意接種セット)
12,000円
不活化ワクチン 3種混合 4,000円
不活化ワクチン ポリオ 10,000円

予防接種の種類

ヒブ(インフルエンザ菌b型)(2024年から5種混合ワクチンに含まれる)

ヒブ(インフルエンザ菌b型)は、肺炎や中耳炎の原因となる細菌のひとつです。近年では、抗生物質が効きにくい耐性菌も増えており、治療がより困難になってきています。

毎年およそ600人が細菌性髄膜炎を発症しており、その中には重い後遺症を抱えたり、命を落としたりするケースもあります。

特に1歳未満の赤ちゃんは、この疾患を発症するリスクが非常に高いため、注意が必要です。

生後2ヶ月を迎えたら、B型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンなどとあわせて、ヒブワクチンの接種をお勧めします。

肺炎球菌

肺炎球菌感染症は、中耳炎、副鼻腔炎、肺炎などの疾患や、細菌性髄膜炎、敗血症といった、命を脅かす疾患に繋がる恐れがあります。

WHOは、このワクチンをお子様にとって最も重要なワクチンと位置付けています。

生後2ヶ月から、B 型肝炎ワクチン、ロタウイルスワクチン、ヒブワクチンとともに、肺炎球菌ワクチンを同時接種することをお勧めします。

5種混合

従来の4種混合ワクチンのジフテリア(D)、百日咳(P)、破傷風(T)、ポリオ(IPV)に加え、ヒブ(Hib)も予防できる予防接種。2024年4月から公費接種となりました。百日咳は子どもがかかりやすく特に小さな赤ちゃんがかかると重症化し、命を落とすこともある危険な病気です。大人や学童期のお子さんが感染しても風邪と似た症状で済む事が多く、家庭内や兄弟から、赤ちゃんや乳児に罹患し重症化するという感染経路が多いです。生後2か月になったらできるだけ早く接種しましょう。

BCG

結核を予防するワクチンです。結核は特に乳幼児で重症化しやすい病気です。肺結核や、結核性髄膜炎になり、重い脳障害を合併する可能性があります。結核患者の少ない先進国ではBCGワクチンの接種をやめている国もありますが、日本は結核患者の多さでは世界的にみると中間的な国のためワクチン接種が行われています。生後5か月からの接種を勧めております。

BCGの安全な接種のために注意事項

  • 接種前1週間に、抗生剤を内服した場合、接種日の延期が必要です。抗生剤の内服が始まった場合、ご連絡ください。
  • 左上腕にステロイドや他の炎症を抑えるお薬を塗っている方はBCG接種2〜3日前から接種部位の薬の塗布は避けてください。上腕以外の場所に薬を塗布することは問題ありません。保湿剤は上腕部も塗布可能です。

麻しん風しん

麻しん(はしか)は、非常に強い感染力を持つウイルス性の疾患です。
風しんは、大人になってから罹患すると重症化しやすく、特に注意が必要です。
妊娠中に風しんに感染すると、お腹の赤ちゃんに「先天性風疹症候群(CRS)」を引き起こすことがあり、心臓や目、耳などに障害が残る恐れがあります。
1歳を迎えたら、なるべく早いタイミングで1回目のワクチン接種を受けましょう。

子宮頚がん

子宮頸がんは、年間約10,000~15,000人が罹患し、死亡者数は約3,000人にのぼるとされる、深刻な疾患です。
このワクチンが普及している国では、HPV感染や前がん病変が大幅に減少しているという報告があります。
当院では、子宮頸がんワクチンは予防効果が高いと認識しており、接種をお勧めしていますが、義務づけてはいません。
予防接種について迷われている方には、副作用を含むメリットとリスクについて詳しく説明しますので、ご判断の参考としてください。
ご不明な点やご心配な点などは、お気軽に当院へご相談ください。

水疱(水ぼうそう)

水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされ、帯状疱疹と呼ばれる重篤な皮膚症状や、肺炎や脳炎などの合併症を引き起こすことがあります。
1歳になったら、できるだけ早く予防接種を受けることをお勧めします。
1回の接種では、数年間に水痘にかかる確率を20~50%程度しか予防できません。
そのため、2回の接種が不可欠です。

B型肝炎

日本国内では、B型肝炎ウイルスの感染者が約100万人にのぼるとされており、多くの人にとって感染のリスクが身近なものとなっています。
特に乳幼児期に感染するケースが多く、いったん慢性肝炎へ進行すると、やがて肝硬変や肝がんといった深刻な疾患につながる可能性もあり、命に関わることもあります。
生後2ヶ月からワクチン接種が可能で、5種混合ワクチンや小児用肺炎球菌ワクチンなどと同時に接種することもできますので、あわせての予防接種をお勧めします。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎/ムンプス)

おたふく風邪は、耳下腺が腫れることからその名が付けられました。
無菌性髄膜炎、難聴、脳炎、精巣炎などの重篤な合併症をもたらすことがあります。
おたふく風邪によって難聴になった場合、治療は不可能であるため、1歳になった後できるだけ早く1回目の予防接種を受けることが重要です。

注射型インフルエンザワクチン(国産不活化ワクチン)

インフルエンザは、毎年おおむね12月~3月にかけて流行し、特に1月末~3月初旬にかけて感染のピークを迎える傾向があります。

ワクチン接種によって体内に十分な免疫ができるまでには、一般的に2週間ほどかかるとされています。そのため、流行が本格化する前、10月頃から接種を始め、遅くとも12月中旬までには接種を完了しておくことが望ましいとされています。

接種期間

2026年10月頃~12月末頃まで

予約開始日

2026年9月頃

接種回数

6ヶ月〜12歳まで(13歳未満)

13歳以上

2回

1回

費用

3歳未満:3,000円、3歳以上:3,500円

フルミスト(痛くないインフルエンザワクチン)

フルミストとは

  • 鼻の中にスプレーを噴射して接種するタイプのインフルエンザワクチンで、最大の特徴は、痛みなく接種できる点です。
  • インフルエンザウイルスが侵入する鼻腔に直接噴霧し、免疫をつけるため高い発症予防効果を得られます。
  • 持続効果:効果は約1年間持続します。

フルミストの注意点

  • 接種後、鼻水や微熱などの風邪のような症状が出る場合があります。
  • 生ワクチンのため、まれに他の方にウイルスをうつしてしまう可能性があります。

接種対象となる方

  • 小学生以上~19歳未満
  • 接種回数:1回

2歳以上のお子さまに対して承認がおりておりますが、現在、当院では小学生以上の方限定で導入いたします。(鼻へのスプレーが確実にできない場合、ワクチンでの予防効果が下がる懸念がある為です)

費用

9,000円

接種できない方

  • 5歳未満で、喘鳴の既往歴があるお子様。過去1年以内に喘息発作を起こしたことがある方
  • アスピリンを現在服用している方
  • 妊娠中の方または妊娠の可能性がある方
  • 重度の卵アレルギーの方、ゼラチンアレルギー、ゲンタマイシンやアルギニンにアレルギーのある方
  • 医師により接種対象外と判断された方

予防接種に関するよくある質問

インフルエンザワクチンは接種後、いつから効果が現れますか?

ワクチンは接種後2~3 週間で徐々に効果が現れ、お子様の場合は2 回目の接種後 1 ヶ月程度で効果が最も高まります。

インフルエンザワクチンの効果はどのくらい持続しますか?

ワクチンは接種後1ヶ月程度で最も予防効果が高まり、その後徐々に効果が低下します。一般的に、4~5ヶ月程度は効果が持続すると考えられています。

家族の1人がインフルエンザに感染しました。症状のない兄弟が保育園や学校に通う場合、どうすれば良いですか?

ご兄弟に症状がなければ保育園や学校の出席に制限はありません。ただし、発熱がなくても、何となく調子が悪そうであれば無理をせず、ご自宅で安静にしてください。

インフルエンザに感染した後で保育園や学校に通う場合、許可証は必要ですか?

はい。登園・登校の際には、原則として医師の「登園(登校)許可証」または「治癒証明書」が必要となります。ただし、園・学校によって書類提出の有無が異なる場合がありますので、保育園や学校に確認しましょう。

タミフル(または吸入薬イナビル)を服用しましたが、熱が下がりません。お薬が効いていないのでしょうか?

抗インフルエンザ薬は、体内のウイルスが増殖するのを抑制する効果があります。お薬を服用しない場合と比べて、発熱の期間を約1日短縮する効果があるとされていますが、服用直後に熱が下がるわけではありません。
症状が重い場合は、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤を服用して安静にしてください。

家族がインフルエンザにかかりました。今から予防接種を受けても感染は予防できますか?

ワクチンの予防効果は、接種後2~3週間から現れます。現在感染している場合は、予防接種を受けても感染は予防できません。